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夢現海石NO.9

《沈黙の余韻》

陸の採集者は、欠けた石を「それでも美しい」と記録しようとしていた。
私はそれが、気に入らなかった。
だから、彼のノートの上に、猫を置いた。
光る髭(ひげ)は、すぐに丸くなって眠りはじめ、

私は静かに、水の中へ潜った。
……記録が続けられることは、なかった。

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