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猫が聞いた小噺編 ── A. Aori’s Little Stories ──

しゃべらない守り神と、よくしゃべるニンゲンと、ぼくたちの記録。猫たちだけが知っている、海辺の秘密基地。

No.01 樽ごと漂流、秘密基地発見。
No.02 今日のごはんは、大きな魚から。
No.03 秘密基地の中で、歌と昼寝。
No.04 騒がしい侵入者、連行完了。
No.05 王様になった日。
No.06 うなずく魚と、気づかない人間。

海から来た青年は、瓶を並べて、

陸から来た青年は、キラキラ光るものを作る。

ふたりは、話すでもなく、

ときどき一方的に話しかけたり、

互いの気配だけで、のんびりと過ごしている。

まるで、潮風に隠れた小さな秘密基地。

ぼくら猫だけが知っている、

そんな静かで、賑やかな海辺の話。

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